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ニッセイ緑の財団ニュース

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328.《【ムクノキ(椋木) 別名 ムク(椋) ムクエノキ(椋榎)》

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328.《【ムクノキ(椋木) 別名 ムク(椋) ムクエノキ(椋榎)

ムクノキの実が熟す季節です。濃紫色に熟して、ほんのり甘い実を食べた記憶のある方もいらっしゃいますか?
関東地方以西の温暖な地域に生育する木です。
樹齢が長いことでも知られる木で、明治神宮には造営前の原野だったころから生育していて、樹齢300年と推定されているムクノキも見られます。
ムクノキの名前の由来は良く茂る木「茂くの木」、老木になると樹皮がはげてくるので「剥くの木」など、諸説あります。
春に咲く花は雄花と雌花がありますが、小さくて目立ちません。
果実はムクドリ、ヒヨドリ、オナガなどの野鳥が好んで食べて、種子散布に貢献します。
葉の表面はケイ酸質の物質で覆われていますので、ザラザラしています。手触りで覚えなさいと言われる所以です。上等な研磨剤として、象牙、べっ甲細工や漆器の木地を磨くのに使われます。
大木になると、根が幹の基部から板状になって板根(ばんこん)と呼ばれる姿が見られます。不安定な条件の場所で、木を支えるための姿と言われます。
鳥が運んだ種子から発芽したものが多く、複数の株が合体して、更に板根を形成して不思議な姿になっているものも多く見られます。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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